腕だけあれば大丈夫!?技術力だけでホントに経営できるのか?
よくある街の鍼灸院、開業四年目月商100万円までの軌跡
第一話【医療人として心構えを学んだ釧路修行時代】
今思えば、よくそんな甘い考えで開業したなぁとつくづく思います。動物園の飼育員を辞め北海道に戻りどんな仕事に就こうか考えていた時、どうせなら自分のお店を持ちたい。
元々実家が生花店を営んでいたので、自然と自営業の道を選ぶことに不安はなかったし、子供の頃から商売を間近で見ていたので成功するに違いない。当時を振り返ってみると、ずいぶん乱暴な理由でこの世界に飛び込んだと思います。
その後、鍼灸の専門学校を卒業し晴れて国家資格を取得。様々なご縁で釧路市あんずの種(旧 杏園堂鍼灸院)に入社し、ここでみっちり七年間技術、経営、おもてなしなどを学ばせて頂くことになります。
もちろん開業だけが目的であった僕は、その後何度も何度も壁にぶち当たることになります。
どうしていつまでも下働きばかりなんだろう。
どうして僕にはお客様がついてくれないのだろう。
どうして誰も認めてくれないのだろう。
どうして 僕ばっかり…
どうして…
もう嫌になって実家に帰ろうと思ったことは何度もありました。(笑)
ですが、院長先生がこんな僕を見捨てずに根気よく育ててくださったおかげで、徐々に色々なことに気づき始めたのです。
なんでも「自分が!」と考えるのではなく、まず先に相手に与えること。
自分の周りで起こることは、自分が行動した結果。だからまず受け入れること。
そして、患者さんの気持ちを一番に考えて、自分の力を出し切って目の前のことをやるということ。
今思い出しても恥ずかしい限りなのですが、人として医療人としての当たり前の心構えが足りなかった僕は、ようやくその心構えに気づきそれが身体に染み込むまで徹底的に仕事に没頭しました。
その後はなんと副院長まで任せて頂き、晴れて「あんずの種」を卒業することになったのが今からもう五年前になります。それまでの人生の中では、本当に長く辛い釧路生活時代でした。
でも辛いことばかりではなく、この地で妻に出会いその後結婚。結婚当初は釧路って本当に良い街だなぁなんて思うこともあり、心底単純なオトコです(笑)
その後は、もう開業に向けてまっしぐら。隣には良きパートナーもいるし、子供も生まれ、新天地でたくさんの患者さんに喜んで頂き成功して行くぞ!そんな想いで準備に奮闘していました。
ここまで苦労したんだから、もうどこで開業しても成功するに違いない。丑年のクセに猪突猛進的なところが表に出てもう止まらない状況。
ここから本当のナツメ堂鍼灸院の開業が始まります。
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