第二話【人とのご縁で決まった開業場所】
開業先は、実家のある白老町に近い場所。苫小牧市か千歳市かなと当初考えていました。しかし、ひょんなことから全く考えもしなかった恵庭市に決まるんです。
それは当時、釧路で働いている時から開業先を探すのに千歳市には何度も車で下見に来ていたのですが、ある大雪の日に千歳インターを過ぎて隣町恵庭まで来てしまったのです。
「参ったね〜。」なんて話していましたが、せっかくここまで来たのだからということで、たまたま通りかかった恵庭商工会議所にお邪魔しました。そこでの職員さんの対応がとてもよく、開業先を探している僕らにも親身になって話を聞いてくださったのです。
それも運良くそこに市の職員さんもいらしていて、空き店舗を使うと市から補助金をもらいながら開業できるというお話を聞かせ頂いたのでした。内心とっても良いお話だと思ったのですが、やはり千歳市で開業という気持ちは捨てきれず、その後も物件探しを続けていました。
しかし、いっくら探しても良い物件は見つけられず、いよいよらちがあかなくなり思い切って恵庭市に足を運んだのです。それでも物件を見る度に妻と意見が合わず、時折険悪な雰囲気になっていたのは良く覚えています(笑)
どうして女性ってこうもわかってくれないんだろう。
商売のイロハも知らないクセに…と、また僕の悪い虫が出始めました。
ところが、そこで初めて二人の意見が一致する物件に出会ったのです。それが今のナツメ堂鍼灸院の場所です。補助金が出る駅前の商店街にも該当するし、ココしかない!!くらいの勢いで契約を急いだことを覚えています。
本当に、僕の単純なところは相変わらずで(笑)、 柔軟に物事の考え方を修正したり人の意見に耳を貸したりということが出来ないことが、後々ジワジワと自分の首を締めることになります。
その後すぐに釧路を離れ、家族で恵庭の地で新しい生活が始まりました。僕は店の改装に時間を費やし、妻は引越しの片付け、長男の入学式に長女の保育園探しにと忙しい毎日。
とにかくオープンさえすれば、あとは大丈夫。きっと毎日患者さんがやって来る。
妻や子供達にもようやく余裕がある生活を送らせてあげられる。
連日、遅くまで妻と細かな相談を重ね資金が許す限り理想の治療院作りに邁進しました。小さなご案内チラシを作成したり、近隣の住民や商店街、先輩の治療院などにご挨拶に走り回ったりしました。
そんなドタバタの4月を乗り切り、ついにオープン日を迎えました。
ただ、以前から気になっていた美容鍼の講習会をゴールデンウィーク中に受けようと、忙しい真っ只中に講習会先の横浜に行くことを決心しました。美容鍼なんて出来たら患者さんもきっと喜ぶはず!という軽い気持ちから、今のナツメ堂の経営の大きな柱である美容鍼は、スタートしたのでした。
そして、やっとナツメ堂鍼灸院が小さな一歩を踏み始めたのです。
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