自分で言うのも恥ずかしいですが、ボクはなかなかの優柔不断な男です。特に飲食店で注文 を決めるのは店員さんが来るギリギリまで、下手したら他の人が注文する物を確認してから決めることがあります。
ところで、一般的な鍼灸院のHPでは「当院は、どんな疾患・症状でも対応できます。」という文章をよく見かけます。WHOでも鍼灸治療の適応疾患が数多くあるように、鍼灸治療はなんでも治します、乱暴な言い方してしまうと鍼灸治療は万能な医療術ですと、うたっている院が多いです。
鍼灸治療の素晴らしさに発信することはとても良いことですが、お客様が本当に知りたい情報は本当にそこか?ということを考えてみる必要があると思います。
本当に適応疾患全てを治せるかどうかは別にして、実はそこが鍼灸の強み、いやいや大いに弱みだとボクは思います。
確かにボクも日々現場に立ちお客様と向き合っていると、病院に行って良くならない症状も、ハリでピタリと良くなり、鍼灸医術の凄さにびっくりすることはあります。しかし、院⻑1人が施術している小さな鍼灸院では、あれもこれも出来ますと言うより、疾患を絞って打ち出した方が、圧倒的にお客様が集まりやすいです。特に開業したてで、スピード感もってお客様を集客したい時には有効な発信になります。
ナツメ堂も当初は一般的なお悩み全般に対応するという方針でした。が、なかなか集客がうまくいかなくなった際に、関節痛専門、うつ専門、腰痛専門などと打ち出し、試行錯誤しの上美容鍼灸専門に至ったのでした。今では美容鍼灸専門院として周知していただき、実際お客様の7割程が美容を目的とした方になっています。
お客様の立場からすれば、今ある痛みを解消したいのに、あれもこれも治しますという所よりその痛みを集中して改善してくれる所に注目します。ボクのように優柔不断の人間にとってなんでも美味しい飲食店より、この◯◯に関してはどこにも負けない美味さ。ならば◯◯を食べたいならあの店に行けばいい、という風に考えます。
これは自院がどのようなお客様を迎えたいか(ターゲット)と関係しますが、お客様も院を選ぶ時に◯◯専門院という方がいい行きやすいということなんです。
実際、繁盛している院の多くが美容、不妊、妊婦、自律神経など対応疾患をある程度絞っている実態があります。是非皆さんもご自分の得意な疾患を洗い出し、それに特化した施術メニューをひとつでいいので作ってみてください。
お客様から「あ、ここの鍼灸治療は◯◯に特化しているんだ な!」と思ってもらい、より集客がアップすると思います。
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