先日開催された上田式美容鍼のセミナーで、衝撃的な話を耳にしました。それは東京、大阪など大都市を中心に活躍している若手鍼灸師が、近い将来地元に帰って来てすぐにお客さまを奪い成功して行くだろうということ。
というのも2020年東京オリンピックの経済成長にめがけて都心部の大手鍼灸院グループが、根こそぎ新卒鍼灸師を抱え一気成長しているそうです。事実北海道にある4ヶ所の専門学校の新卒者の多くが勢いのある大都会に行くと、学校の先生に聞いたことがあります。最初は条件が厳しいが若いのでなんとかまず五年ほど頑張り、そこでみっちりと技術、マーケティング、経営ノウハウを叩き込まれ成長する。そして満を持して地元に戻って来て実績をあげて行く。
すでにその流れは四国地方で始まっていて、昔からやっていた鍼灸院などは大阪などで修行して来た開業間もない鍼灸院に成すすべもない状況らしい。特に北海道は全国でも群を抜いて保険適用に頼り自費治療が少ない地域だから、聞いていた他の鍼灸師も他人事ではないという感じでした。
ここまで聞いて皆さんはどう思われるだろうか。私は、高単価の自費治療をメインにするスタイルにして良かった、地域で選ばれる院として圧倒的なポジションを作っていかねばならないという両方の気持ちを抱きました。
大きな夢を抱いて、時間もお金もかけて取得した鍼灸師という職業。しかし在学中先生から鍼灸師が満足に食べていける時代はそう来ないと言われ、専門学校時代には経営のケの字も教えてはくれない。そんな状況の中私が今のスタイルを貫いて来れたのは、信頼出来る先輩や経営者と相談出来る環境をいつも作って来たことです。
今回私が言いたいのはこんなドキッとする情報って、鍼灸師会では教えてくれないということです。鍼灸師の知り合いでもそんなに知っている人は少ないはずです。これから大事なことはさき先を見据えていける情報を収集して行くことや、それを運んでくれる環境に身を置いておくことです。ぜひ古い体質の集まりや傷の舐め合いばかりの知り合いではなく、経営や人間力を高めることが出来る場を見つけ欲しいと思います。五年後周りに新しいスタイルの鍼灸院が出来ても全然大丈夫という環境を、今から作って行くことが必要です。
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